植物好き設計事務所の僕が良く聞く話が、
「植物が好きで大切に育てていたのに枯らしてしまった。」
というもので、育て方の相談を受けることがあります。
その反対に・・・
「興味はないけど貰った植物を適当に育てているが、元気に育っている。」
と言う話も聞きます。
大切に育てたら枯れて、適当に育てたら枯れない。
ここに植物を枯らさない重要なポイントがあります。
もちろん全ての観葉植物に当てはまる訳ではないですが、「パキラ」「ゴムの木」「フィカス」などホームセンターで良く見る観葉植物を枯らさない方法を解説します。
目次
■枯らさないために。
■クセの強い植物たち。
■僕がおすすめの観葉植物。
■枯らさないために。
・置く場所を決める。
買った植物は直射日光が好きか、遮光が必要なのかを調べましょう。
インターネットで検索すると情報が出てきます。
日光が大好きな植物や、南側の窓辺に置くと葉焼けしてしまう植物、明るいところが好きだけれどレースカーテンの遮光が好きな植物など様々です。
置く場所を決めたら動かさないのが大事です。
適当に育てている人は置く場所を変更しませんが、大切にと思っている人は日光に合わせて置く場所を変えがちです。
植物が環境サイクルを把握できないと調子を落とします。
風通しも大切です。
空気が回らないと乾燥した空気が好きなハダニなどの虫が付いたり、病気や根腐れの原因にもなります。
適度に窓を開けて新鮮な空気を入れてあげましょう。
・肥料について。
大切に育てようと思っている人は肥料を与えようとしますが、植え替え直後や置く場所が変わってすぐに肥料を与えるのは根腐れの原因になります。
肥料は成長速度が上がったときに適度に与えるものです。
植え替え直後に使える固形肥料や活力剤なども売っていますが、何も与えなくても十分育ちます。
詳しく調べて肥料を与えるか、全く使わないか、どちらかにして下さい。
園芸用培養土や観葉植物の土であれば養分が入っているので肥料無しで育てることはできます。
肥料はご飯ではなく、強力な栄養剤です。
・水を与えすぎ。
これが植物を枯らす一番の原因です。
「観葉植物は土がしっかり乾いてからたっぷりと」が基本です。
決まった日にルーティーンで水やりをするのは危険です。
土の状態は季節や天候によって変化します。
多湿を好まない植物は土が湿っている状態で水を与えると根腐れを起こします。
根腐れの原因は様々です。
・根の調子が悪く水を吸い上げる力が無い。
・鉢が大きすぎる。
・土が合っていない。など
適当に育てている人は葉が萎れてから水やりしているので枯れないと推測できます。
そこまで放置する必要はないですが、しっかり土の状態を確認しましょう。
「水やり3年」なんてよく言われています。
水やりの感覚を掴むまでは
・水は鉢底の穴から流れるまでたっぷりと与える。
・土がジメジメしている間は水やりをしない。
・次の水やりは鉢の中の土が乾いてから。
基本の工程を守ると良いです。
■クセの強い植物たち。
ホームセンターや100均にも売っているのに、上記の育て方では上手くいかない植物もあります。
その一例を紹介します。
・多肉植物
多肉植物はプニプニした可愛らしいフォルムを想像すると思いますが、
写真のようなゴツゴツ、トゲトゲも多肉植物に分類されます。
園芸的には分けられますがサボテンも多肉植物です。
僕はビザールプランツ(珍奇植物)と呼ばれているものを集めています。
多肉植物は冬に水を与えたら腐る「夏型」と、
夏に水を与えたら腐る「冬型」があり、とても面倒くさい植物です。
その都度、育て方をインターネットで検索しないと失敗します。
温度や日光が必要な品種も多く北海道で育てようと思うとヒーターや植物用LED、サーキュレーターをタイマーで管理したり、土の配合を一から作ったり大変です。
大変な反面楽しいですけどね。
⇩一年後
・エアープランツ
写真は僕が育てているエアープランツの王様、キセログラフィカです。
少し前に水を与えなくてよい植物として流行りました。
チャレンジして枯らした人が多いのではないでしょうか?
東南アジアの様な多湿環境では水を与えなくても育ちますが、日本の環境では水を与えなくてよいというのは間違えです。
水が好きなくせにずっと濡れているのが嫌いな植物です。
濡れている時間が長いと腐って死にます。
ずっと放置していたら干物になって死にます。
僕は2,3日に1度シャワーで水を与えしっかりと水切りをし、
2週間に一度はソーキングと言われる水やりで、水に沈めて10分くらい放置、その後しっかりと水切りをしています。
■僕のおすすめの観葉植物。
僕のおすすめはストレリチア(極楽鳥花/ゴクラクチョウカ)です。
耐寒性、耐暑性があり、育てやすい植物です。
直射日光が当たる場所に置き、水は基本通り土が乾いたらたっぷりと。
大株になれば写真にある小鳥のような独特な花が咲きます。
・ストレリチア・レギネ
最も出回っているためホームセンターでも安く購入できます。
ストレリチアは大きく育つ植物ですが、レギネは比較的コンパクトに納まるため、どんなインテリアでも相性が良いです。
一番花を咲かせやすいと言われています。
・ストレリチア・ユンケア(ノンリーフ)
成長に伴い葉が針金のように尖る品種です。
クールなスタイリッシュな植物が欲しい人におすすめです。
・ストレリチア・ニコライ(オーガスタ)
成長に伴い樹木の幹のように立ち上がり大型になる品種です。
インパクトのある大きな植物が欲しい人におすすめです。
ニコライとオーガスタは別種という情報もあります。
ストレリチア・パルビフォリア
レギネとユンケアの交配種です。
ユンケアのような尖った葉の先に丸みのあるレギネの様な葉が付きます。
「一度決めた置き場所を変えない」
「肥料をむやみに与えない」
「水の与えすぎに注意」
この3つを守れば、ほとんどの観葉植物は枯れません。
僕は家の中でも自然を感じられる生活をおすすめしています。
すぐ枯れるからと恐れずに是非インテリアに観葉植物を取り入れてみましょう。
僕が集めているマニアックな植物たちは、「GreenSnap」で紹介しています。
「GreenSnap」は植物に特化したSNSで、育て方などの情報もここで沢山得られます。
植物好きな人は覗いてみてください。
笠井 啓介
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